JP−A−A−5 中級編 Aグループ 旧約聖書概論 (第5) ノアの箱舟とバベルの塔
20/04/22  Ver.21/2  ● ■・■


聖書箇所:創世記6章〜11章
A
■ノアの箱舟
先に語ったように、悪霊と人との混血がおり(6:4)、悪い知恵を与えたこともあり、この地の悪は増大しました。それゆえ、主はノアに命じて、巨大な箱舟を作らせ、そこにノアの家族とひとつがいの動物を入れさせるようにしました。大洪水でこの地が一掃された後にも彼らが生き延び、種が滅びないようにするためでした。
B
この出来事は救いを象徴しています。そうであるなら二つの事が言えるでしょう。
ひとつは、救われるチャンスは無限ではないということです。イエスを信じた人は救われます。しかし、いつでもその扉が開いているわけでなく、このチャンスを生かして私達もまた福音を伝えなければならないのです。
C
第2ペテ 2:5 また、かつての世界を放置せず、不敬虔な者たちの世界に洪水をもたらし、義を宣べ伝えたノアたち八人を保護されました。
D
ノアはただ船を作っただけでなく、福音を宣べ伝えた。彼が伝えないまでも、ばかげたことをするときに、周りの人が彼に尋ねたことでしょう。同様に私たちも、ばかげたことをするときに、それが証しの時となります。
E
(ヨハネ9:4) わたしたちは、わたしを遣わした方のわざを、昼の間に行なわなければなりません。だれも働くことのできない夜が来ます。9:5 わたしが世にいる間、わたしは世の光です。」
F
その後「主ご自身が箱舟の戸を閉ざされました。」(7:16)。ノアたちが閉ざしたわけではありません。
これは福音を伝える事にも言えます。私たちは、扉を閉ざしてはいけません。あの人は救われるがこの人は救われないだろうなどと考えてはならないのです。
G
I
■忍耐して待つ神
神様は洪水を起こすことを先送りしようとした。その証拠が8代目のメトシェラという人です。
ノアの祖父の名は「メトシェラ」で969歳まで生き、全ての人類の中で最年長でした。「メトシェラ」の意味は「彼の死後に送られる」です。その名の通り、大洪水は彼が死んだ年に起こりました。
J
彼が死んだら洪水が来るので、神は彼の死を遅らせました。彼の長寿命は神の愛と憐みの象徴なのです。
K
その後、洪水が起こりました。当時は高い山が存在しなかったので(※)、洪水によって文字通り全世界が水で覆われました。今日発見されるほとんど全ての化石はこの洪水によって形成されたと考えられています。
エベレストの山頂の地層から貝の化石が見つかっており、ここが以前は海の底であったことがわかります。
L
■ このノアの洪水は世の終わりに起こる神の裁きの象徴です。
当時の世界は、その水により、洪水におおわれて滅びました。3:7 しかし、今の天と地は、同じみことばによって、火に焼かれるためにとっておかれ、不敬虔な者どものさばきと滅びとの日まで、保たれているのです。(第2ペテロ3:6-7)
M
神は再び洪水によって人を滅ぼすことはないと約束されましたが(8:21)世の終わりには火で焼かれると書いています。その火は核兵器ではありません。第2ペテロ3:12に「天の万象は焼け崩れる」とありますが正しい訳は天の万象ではなく「諸元素」です。つまり、世界は原子、分子レベルで崩壊するということです。
N
それは恐ろしい出来事ですが神は教会を守るために天に引き上げます。それは「携挙」と呼ばれる出来事です。
O
主は、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られます。それからキリストにある死者が、まず初めによみがえり、次に、生き残っている私たちが、たちまち彼らといっしょに雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです。このようにして、私たちは、いつまでも主とともにいることになります。(第1テサロニケ4章16〜17節)
P
しかし全ての人が引き上げられるわけではありません。「24:40 そのとき、畑にふたりいると、ひとりは取られ、ひとりは残されます。」(マタイ24:40)とあるように残される人がいます。
Q
エノクの意味は「捧げられたもの」(5:21)です。 エノクは唯一死ぬことなく天に引き上げられました。これは世の終わりの患難時代の前に天に引き上げられる教会の雛形です。 携挙のひな型です
R
■洪水後■
40日間雨が降り、150日にわたって水位は増しました。まだ地が見えない時に船から解き放ったハトがオリーブの若葉をくわえていたことから彼らは水が引いたことを知りました。ハトは聖霊の象徴(マタイ3:16)であり、オリーブもそうです。これは聖霊が私達に先立ち導いてくださることを象徴しています。

キリストの再臨が近いということで、いろんな事を言い出す人がいますが、創 8:22 「この地が続くかぎり、種蒔きと刈り入れ、寒さと暑さ、夏と冬、昼と夜がやむことはない。」という言葉にあるように世の終わりの兆候を見ても、普通に生活することが大切です。
S
■ バベルの塔
、シヌアルの地(バビロニア、今日のイラク)に人々は移住し、高い塔を建てました。この塔は人々の高慢と神への反逆の象徴でした。彼らはなぜか「散らされるといけないから」と言っています。おそらく自分たちが悪いことをしているのを知っており、責め、負い目を感じていたのでしょう。 
しかし、彼らは「悔い改め」とはならず 自分の力で救いをもたらそうとしました。
そう、この塔は、大洪水が起きても大丈夫なようにするという意味もあったのでしょう。
(21)
今日においても、塔の建築は偶像礼拝と関連しております。
「ワシントンDCのオベリクス」は命の象徴でありエジプトの太陽神礼拝を表しています。
(22)
2004年まで世界一高いビルであった台北101は仏塔をモチーフとしており、制振装置の重りは金色で宝珠(龍が持っているもの)を表しています。そのようにほとんど全ての高層建築は霊的な意味を持っております。
ベルギーのEU本部の形がバベルの塔を模している。ビーストというスーパーコンピュータがあります。
 (23)
現代版のバベルの塔はベルギーに存在します。EUの本部のデザインは有名なブリューゲル作のバベルの塔を参考にしたデザインです。ここにはビースト(獣)と呼ばれるスーパーコンピュータがあり、世界中の人間の情報を管理しております。これは世の終わりに出現する統一世界政府(黙示録13:7)の為の下準備です。
(24)
■ 当時の人々は同じ言葉を用いていました。
神は彼らが一致して策をこらすことがないように多くの言語グループに分けて世界に散らしました。
バベルの語源は「混乱」を意味する「バラル」です。
(25)
創世記11:6の「彼らが一つの言葉なら、とどめることができない。」この言葉を今日の私たちに当てはめるなら、異言の祈りによって一致し一つとなるなら、私たちをとどめるものは何もありません。
(26)
同じ言葉をしゃべっていたのに反逆によって言葉が分かれたのと反対のことが2000年前に起こりました。
キリストの十字架の後、初めてのペンテコステの日に人々は異言を語りました。神の超自然的な力によって学んだことのない言語を話し出し、民がひとつとされました。
(27)
今日語られるほとんどの異言は具体的な外国語といった種類のものではありませんが、私達が異言で祈るときに霊的に神の民がひとつとされていくという原則には変わりがありません。
(28)
私達はバベルでなされた主への反逆ののろいを打ち砕くためにも、異言で祈るべきです。